赤白はなぜめでたい色なのか?
赤は南、白は西側になります。この意味合いははっきりしています。青春があって、朱夏を通じて白秋に至り、死ぬ間際の黒冬、晩冬には至らないと申しました。去年ですが、日経新聞の『私の履歴書』に経済同好会の当時の会長、牛尾次郎さんが、最後の方に、こういう文章を書いていました。「青春が終わり朱夏を過ぎ、白秋も越え、しかしながらまだ黒冬に至っていない」と。これは算命学のこういう発想からきています。
おめでたいことは赤白だということですが、赤は精神の南、子孫繁栄や未来を拓いていくというのが赤の色です。赤というのは精神のスタートであって、ものごとの未来がどんどん拓いてくる、幸せが開くというのが赤です。黒を使うとすべてが終わった方向になりますけれども、終わるのではなくて、ものごとが拓いていくのが赤。そして、日々、次々に新しいものが拓いていき、その幸せが肉体が終わるまで永遠に続いてほしい、と。ですから、未来の幸せが永遠に続いてほしい。これが赤白の意味です。白というのは現実が終わるまでです。よく代々に至るまでといいますが、最後の最後に至るまで、いまの精神的な幸せなり、未来に対する喜びや夢が続いてほしい。だから赤白なのだということです。

中村嘉男氏(算命学総本校 高尾学館学校長)講演より
於:2001年7月18日 ホテル日航プリンセス京都